Make組ブログ

Python、Webサービスや製品開発、ライブラリー開発についてhirokikyが書きます

#stapy Pythonのコア開発者のパネルディスカッションでモデレーターをしました

f:id:hirokiky:20180914210903j:plain

photos.google.com

Start Python Club主催のPython Global Meetupというイベントで登壇しました。

https://photos.google.com/share/AF1QipPtD1KElDUYuK8aRbWrmA0YgMoEUiI9xdPiZlzJg1_jEbpi8VQRuQ5r7e-W8CdxjA?key=eEJsSUVZWExaZXExY0tJN21vYXd1UTZZMWtvckpR

このイベントのメインイベントであるパネルディスカッションで、司会をしました。

このブログはその次の日に書いています。 すごく良いイベントだったので、今のホットな気持ちで思うがままに書きたいと思います。

この会のスゴい点

このPython Global Meetup、本当にすごいイベントでした。 なぜか。間違いなく、登壇者の豪華さと、その人たちがパネルディスカッションをするということですね。

MarcさんはUnicodePythonに導入した人ですし、EuroPythonSocietyというEuroPythonを運営する組織の会長をされています。

稲田さんはBDFL deglegateとしてPythonの最終決定の一部を委任されていますし、CompactOrderedDictというPython3.6からの辞書の実装を作られた方です。

あつおさんはpython.jpを立ち上げていてかつ、Unicodeに関するPEPをAcceptされている方です。

Pavlosさんは金融、銀行の分野でオペレーションを自動化する企業をMarcさんと作っている方で、エンタープライズ領域でのPythonプログラミングの長い経験がありつつ、それをビジネスに繋げている人でもあります。

この豪華な布陣ですよ。 もはや、この中の1人だけでPyConのキーノートスピーチをできるんじゃないかというレベルです。

この方たちが集まるだけでもう十分というわけですが、野心的なのがこの4人でパネルディスカッションをするという点ですね。 その話を聞いただけで面白そうなことは間違いありませんが、誰が司会(モデレーター)をやるのかは難しいと思います。

そこで白羽の矢が立ったのが僕ということですね。

チャレンジングだったこと

チャレンジングな点は3つありました。

  1. ライブのパネルディスカッションであること
  2. Pythonの超すごい人が超深い話をすること
  3. 日英混合でのパネルディスカッションであること

当日うまく回るか全く分かりませんでしたが、周りの方のサポートもいただいて楽しいパネルディスカッションになって良かったです。

事前準備としてはPythonのコア開発についてやUnicode周りのPEP、登壇いただいた稲田さん、Marcさん、あつおさんのPEPを読み込んでいました。 あと、パブロスさんの興味分野が技術を使った問題の解決やビジセスサイドにあると事前に聞き、当日はなるべく「コア開発」に限らない質問に変えていました。

日英のパネルディスカッションで同時通訳は入っていましたが、司会者としてはレシーバーの設定を切り替えながら聞くのは不可能だと判断して通訳は聞いていませんでした。 ラグもありますし、ライブのトークでは通訳者さんに技術単語の共有もできないので僕がどのみち補足する必要もありましたので。

ただ今回かなり大変な、チャレンジングな機会でしたが、僕としては大きな自信になったなと思います。 司会としても話を回せるし、英語もその場でかなり話せることが分かったので良かったです。

知れたこと、面白かったこと

  • PythonのCompact Ordered Dictの実装は、メモリー効率や実行速度を狙った結果、副次的にキーの順序が保持されるようになっている。
  • Pythonのコア開発に触れるなら、やっぱりpython-devのメーリングリストを読むところから始めると良い
    • 日本の情報には限界があるので、コアの開発は英語を読もう
  • 昨今のOSS開発はテックジャイアントが強くサポートしている。どう変わってくるか、どう思うか
    • => 今までテックジャイアントはオープンソースの恩恵を強く受けてきた
    • 例えばmacBSDベースにしているところが大きい
    • そのテック企業が大きくなってOSSをサポートしている現状は、恩返しとしてポジティブに受け取っている
  • Unicodeには目に見える1文字1文字と違うユニットに分けたような構造で内部的に階層、表現方法がある
  • MedusaというWebサーバーを書く基本になるようなライブラリー(Webサーバー?)がある
  • Pythonに貢献するというのは何もコア開発だけでない。Pythonを使ったり、知見を共有したり、PSFのメンバーに登録したり、誰かに教えてあげることも十分素晴らしい貢献
  • もし本家に貢献したいのであれば、Issueで簡単なことから手伝いができる
    • バグという報告の動作検証をする
    • 質問の適切な投稿場所を案内する
    • 足りない情報があれば質問したり、自分で調べて書き込んであげる

いや、パネルディスカッション中の参加者の方からの質問も良かったですね。すごい良い質問でした。

他に事前に調べてたこととしては、UCSやPythonの新しいUTF-8モード、Windowsでのロケールの扱いやLANG_CTYPEがCのときの扱いの変更などでした。ですが理解が深まって良かったです。 BDFL deglegateやPEPについてなど壇上で簡単に解説しましたが、伝わっていれば嬉しいです。

まとめ

とにかく、うまく話がまとまってかつ、来てくださった方にも楽しんでいただけで良かったです。 うまく伝えられていると嬉しいですが、難しいこともあったと思います。できればその分からなかった内容やスライドの内容を調べてみて、ブログなどにまとめてくれると新しいPythonへの貢献になるのではないでしょうか。

登壇者の皆さん、Python Start Clubの皆さん、この企画に誘ってくれた寺田さん、三菱UFJ信託銀行の皆さん、会場提供のFiNCの皆さん、ホンヤクの皆さんありがとうございました。 そして何より、参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

Enjoy Python!