今回は「アジャイルプラクティス」という本の感想を書きます。
始めに
現場といえば常に虐げられるイメージがあります。
- 「生産してるのは俺達だ!」
- 「これは仕事ではない...作業だ」
- 「金儲けしたいんじゃない。ただあまりにも"普通"じゃないんだ」
- 「生産活動を楽しみ、それを人の役に立てたい。これは理想論なのか...?」
こんなところですかね。私のイメージというよりも、仕事に対する不安そのものです。(来年から社会人)
今回「アジャイルプラクティス」を読んで、それらの不安が解消されました。
「アジャイルプラクティス」を読んで
アジャイルについてはこちらが参考になります
Agile in 30mins
プログラマへの偏見を反省
プログラマに対するイメージが変わりました。私の思い描いていた"プログラマの仕事"がこの本の反例としてよくでていたのです。設計通りにコードを切り貼りする、そんなイメージです。とくにヒント11「設計は指針であって、指図ではない」は印象に残っています。設計をアメリカ横断に例えた話は一見の価値ありです。
"アジャイル的"はわかった
エクストリームプログラミングとScrumの違いは?...分からないです。
アジャイル的開発手法を実践したうえでの欠点は?...憶測しかできません。
"アジャイル"を知ってる程度です。
- 顧客に価値を届ける
- チームとして協力しあう
- 短期間を断続的に
- 柔軟に対応する
こんな感じでしょうか。
後半の実務に近い点は流し読み程度で、前半を特に読みました。じきに社会人ですし、学校の実習でチームを組んでプロジェクトに取り組む機会もあります。その際、挫けそうになったらもう一度この本を開いていみようと思います。(読んでいて「7つの習慣」という本を度々思い出したのは気のせいでしょうか。)
「アジャイルプラクティス」について
ここでは、「アジャイルプラクティス」という本そのものについて述べたいと思います。
完成度高い!
この本、構成が面白いです。200ページ程度のA5本によくここまで収まるなぁと感心します。読んでいると、まるでビスケットを食べるように「サクサクッ」っとエッセンスが脳みそに響いてきます。アジャイルとかプログラミングに興味がなくても、本の構成を参考にするためだけに読むのもアリと思います。では紹介していきます。
構成の美しさについて
この本は主に45のヒントから構成されています。
各ヒントの冒頭には"悪魔のささやき"が登場します。プロジェクトを失敗に導くであろう言葉をささやかれます。1つあげてみましょう。
「さあ、手っ取り早くやっちまおうぜ。時間を節約できること間違いなし。大丈夫、誰も気づきやしないって。今の仕事はさっさと片付けて、次のことをやる。それが一番肝心なことじゃないか」
こんな最もらしいことを言い出します。このささやきを反例として本文が始まり、実例をあげながら役立つヒントを教えてくれます。
そして最後に、冒頭の悪魔のささやきに打ち勝つ"内なる天使からの助言"が登場します。先の悪魔のささやきに対する助言をあげましょう。
難題から始めなさい
「どんなときも、最初に最大の難問へ取り組みなさい。簡単なものは後回しでよいのです。」
この構成が非常に効いており、書籍の小ささからは想像もできない内容の濃さになっております。(エレガントってこと!)他の項目として"こんな気分"や"バランスが肝心"などがあり、こちらもかなりイイ感じですが割愛します。ぜひ手に取って読んでみてください。